長年歯科業界に携わるなかで、「お口の健康は全身の健康と深くつながっている」という話を何度も耳にしてきました。これは歯科医師の間だけでなく、医学の分野でも広く認識されている考え方です。
歯周病と全身疾患の関係
たとえば、歯周病と糖尿病の関連は多くの研究で報告されています。歯周病による慢性的な炎症が血糖コントロールに影響を与える可能性があること、また逆に糖尿病の方は歯周病が進行しやすい傾向があることが知られています。心臓疾患との関連についても、学会や論文で繰り返し取り上げられてきました。
毎日のケアが予防の基本
こうした話を聞くと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本はとてもシンプルです。毎日の丁寧なブラッシングで歯垢を溜めないこと。それだけで口腔内の環境は大きく変わります。歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目を意識して磨くだけでも違いが出てきます。
定期検診のすすめ
そしてもうひとつ大切なのが、歯科医院での定期検診です。自分では気づきにくい初期の変化を専門家に診てもらうことで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。半年に一度でも構いません。「何もないうちに診てもらう」という習慣が、長い目で見て一番の近道だと私は考えています。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としたものです。歯やお口に関する具体的な症状・治療については、歯科医師にご相談ください。